教育線画 姨捨山
映画題名 | 教育線画 姨捨山 |
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映画題名ヨミ | キョウイクセンガウバステヤマ |
英語題名 | Ubasuteyama |
製作年月日 | 1925年 |
作家名 | 山本早苗 |
時間(分) | 18 |
サウンド | サイレント |
カラーの種類 | 白黒 |
ストーリー | 昔、信濃国に老人嫌いな殿様がおり、60歳になると老人は島流しになる掟があった。8月15日の晩、母親思いの百姓の息子は、60歳になった母親を山に連れて行き、無慈悲な役人の手に渡すより山に置き去りにしようとしたが、後悔して納屋の土間の下に隠すことにした。隣国の殿様から信濃国の殿様に使者が来て、水晶玉の曲がりくねった穴に絹糸を通せという難題が吹っかけられ、できなければ武力を行使すると脅してきた。孝行息子は母親に相談すると、片方の穴の周りに蜂蜜を塗り、それを目指して糸に結ばれたアリが穴を通るという方法を教えてもらった。息子は殿様から褒美をもらった。しかし、また隣国より使者が来て、二疋の同じ牝馬のどちらが親子か見分けろと言ってきた。息子はまた母親に聞き、解決策を殿様に教えた。殿様からは何でも望みを叶えると言われ、息子は母親の命乞いをした。それ以降、この国では年寄りを大切にし島流しにすることがなくなった。 |
作品解説 | 山本早苗の自伝『漫画映画と共に』(宮本一子、1982年)によると、製作に1年半をかけたこの作品は、非常に好評で100本近くのプリントが売れ、さらに文部省社会教育課の中田俊造の認めるところとなり、文部省買い上げ作品となる。これを機に山本は、文部省嘱託となり、以後、文部省映画を委託製作することとなった。冒頭、翁の面の絵から孝行息子の肖像画で始まるクレジット部分からは、画家を志した山本の思いが感じられる。また、本来のプリントでは、この孝行息子の服の部分は着色されていたと思われる。 |
製作会社 | 東京漫画倶樂部 |
配給会社 | |
配給年月日 | |
クレジット 監督 | 作画:戸田早苗 |
クレジット スタッフ、キャスト等 | 字幕:樺山榮司 撮影:近藤正志 |
字幕採録 | T1「教育線画 姨捨山 全二巻 東京漫画倶樂部」、T2「作画 戸田早苗」、T3「字幕 樺山榮司」、T4「撮影 近藤正志」、T5「昔 信濃の國に老人を嫌ひな一人の殿様がありました。」、T6「ある百姓のお母さんは今年六十歳で國の掟の島流しになる歳でした」、T7「母を心配」、T8「八月十五夜の晩」、T9「“お母さん……今夜は大變によい月ですからお山へ行つてお月見をしませう”」、T10「“お母さんを無慈悲な役人の手にかけるよりは……どうぞお許し下さい”」、T11「“いいえ 私はあきらめてゐますからお前は早くうちへ帰つて体を大事にして働いて下さい”」、T12「あの山の上で今頃お母さんはどうしていらっしゃるだろう……?」、T13「……もしや狼などに……」、T14「“お母さん私が惡うございました此度は何んなにしてもお側についてお卋話を致しますから”」、T15「いろいろ考へたあげく納屋の土間へ」、T16「“お母さんお窮屈でも我慢をして下さい”」、T17「隣國の殿様から信濃の國の殿様の處へ御使者が來ました」、T18「此の水晶の玉に絹糸を通してもらひたい」、T19「もしそれが出來なければ…」、T20「いくら考へても」、T21「一、曲りくねった水晶の玉の穴に絹糸を通すものあらば早速申出でよ 但し通したるものには黄金十枚を興ふべし 城主」、T22「“誰れか水晶の玉へ絹糸を通すものはないか”」、T23「ことによつたらうちのお母さんが知つてゐるかもしれない……」、T24「殿様の御殿へ」、T25「“私が通してお目に掛けます”」、T26「片方の穴の圍りへ蜂密[蜂蜜]を」、T27「“感心な奴だ……褒美をとらす”」、T28「又 隣國より使者」、T29「大きさから毛色まで瓜二つの親子の牝馬」、T30「此の二疋の牝馬の親子を見分けて下さい」、T31「百姓のうちへ殿様からお使者」、T32「母に相談」、T33「“それはむづかしいことはないよ亡くなつたお父さんに聞いたことがある”」、T34「“二疋の馬の間へ馬草を置けば子馬は先に食べたべ餘しを食べるのは親馬だといふことだ”」、T35「お召しによつて……」、T36「“では私に見分けさせて戴きます”」、T37「“さあ!これで間違ひはないでせう”」、T38「“お前は國中一番の智慧者ださあ何でも望みのものをやるぞ”」、T39「“私はお金も品物もいりませんその代りどうか母の命をお助け下さい”」、T40「“お前の母親の命は許してやる”」、T41「此度の難題を逃れたのは年寄のお陰であつたそれからは老人を島流しにすることをやめました」、T42「終 東京漫画倶樂部」。 |
検閲番号等 | |
参考文献 | |
フィルム映写速度 | 18fps |
フィルム履歴 | 文部省所蔵35mmナイトレートポジ→NFC所蔵35mmデュープネガ→35mmポジ作製 |
フィルム完全度 | 完全 |
備考 | |
参考リンク |
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