兄弟こぐま
映画題名 | 兄弟こぐま |
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映画題名ヨミ | キョウダイコグマ |
英語題名 | The Bear Brothers |
製作年月日 | 1932年 |
作家名 | 山本早苗 |
時間(分) | 11 |
サウンド | サイレント |
カラーの種類 | 白黒 |
ストーリー | 春、小鳥がさえずり、カエルが踊っている。洞穴の母グマは兄弟の子グマに外で遊ぶように言う。但し恐い人間に気をつけるように。子グマが相撲を取ったり、蜂蜜を食べたりしていると、猟師が鉄砲で撃ってくる。初めて人間をみた二匹は、やっとのことで母グマのいる洞穴にたどり着く。立って歩く人間に感心した子グマに、母グマは立って歩くことを教える。ツバメとツルが飛んで行き、夏が過ぎ秋も深まって行く。親子のクマは稽古のかいあって立って歩くことが出来るようになる。猟師の真似をして立って歩く子グマの姿を見て、山の動物たちは人間だと思い逃げる。動物たちの前で得意げに自慢して見せる子グマ。そこに本物の猟師が現われ、動物たちは一目散に逃げたが、子グマは人間の真似をして応戦する。しかし猟師にかなう訳がなく、二匹は木の下を這って潜り、四本足で谷間を跳び越して、命拾いする。 |
作品解説 | 山本早苗の愛娘、宮本一子は父の遺稿を出版した『漫画映画と共に』(1982年)の「あとがき」で次のように書いている。「私が幼い頃、父は自宅の一室に撮影台を据えて動画の制作をしていましたので、幼稚園や学校から帰って来て仕事場をのぞくと、撮影台に向かっている大きな背中が見えました。愉快な熊の親子連れが釣竿を肩に魚籠(びく)をさげて魚釣りに出かけていく楽しそうな画面を一駒づつ動かしている父の姿が、(中略)懐しく想い出され、釣りが大好きだった父に手を引かれてよく多摩川へ出かけた幼い自分の姿がこの熊の親子に重なって蘇えって来るのです」(132頁)。立って歩く兄弟子グマの可愛い姿からは、山本が戦後主導した東映動画作品『少年猿飛佐助』(1959年)や『安寿と厨子王丸』(1961年)の立って歩く子グマの姿に重なり合うものがある。 |
製作会社 | 文部省 |
配給会社 | 文部省 |
配給年月日 | |
クレジット 監督 | ゑがく:山本早苗 |
クレジット スタッフ、キャスト等 | |
字幕採録 | T1「文部省映画」、T2「兄弟こぐま」、T3「お馬になつて外へ遊びに行つておいで」、T4「人間を見たら氣を付けなよ いちばん恐いんだから」、T5「兄さんあちらでお角力をとらうよ」、T6「オーイ」、T7「どうかしたのかい?」、T8「始めて人間を見たんだ 人間はながくて煙の出る物を持つて居たよ」、T9「おゝ危なかつたね 氣をおつけよ それが一番恐ろしい種ヶ島と言ふんだよ」、T10「人間は偉いね 立つて歩くんだもの」、T11「お母さんだつて立つて歩けるよ」、T12「稽古のかひあつて」、T13「人間」、T14「なあーんだ」、T15「僕たちは人間になつたんだよ」、T16「人間 人間」、T17「兄さん這うと通れるよ」、T18「前足をおろすと跳びこせるよ」、T19「なんだお前は四つ這ひだね」、T20「兄さんだつて四つ這ひだよ」、T21「考えて見るとやつぱりはつて歩く方が工合がいゝよ」、T22「終 山本早苗ゑがく」。 |
検閲番号等 | |
参考文献 | ・「新作映畫解説 兄弟こぐま」『文部省教育映畫時報 第10號』文部省社会教育局、1933年、25-29頁(写真あり)。 |
フィルム映写速度 | 24fps |
フィルム履歴 | 文部省所蔵35mmナイトレートオリジナルネガ→NFC所蔵35mmマスターポジ→35mmデュープネガ→35mmポジ作製 |
フィルム完全度 | 完全 |
備考 | |
参考リンク | 書籍<国立国会図書館デジタルコレクション / 文部省教育映画時報 第10> |
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